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【zenfone3:格安SIM】au系SIMの選び方

 

 

■序■

zenfone3は国内版と海外版の間に大きな価格差が生じた機種です。
国内版端末は海外版価格の1.5倍、
しかしハードウェアスペックに差異はないという
よく分からない販売がなされたおかげで、
特に並行輸入版が多く流布している機種な気がしています。

 

並行輸入版を利用している場合、
au系の格安SIMの選び方には注意が必要です。


MVNOってなんだ

最近良く耳にするMVNOとは、
他社の回線を一部借りて消費者に又貸しする会社のことを言います。

例えば、
国内最大網を誇るdocomo(以下、茸と略)の通信ネットワークがあります。

茸が全国に張り巡らしている物理回線の伝送最大能力を100とした時、
その内5の力のみを借りて、
消費者音声通話とデータ通信を提供する、、、
こんな感じのことをしているのがMVNOです。

 

また、MVNOが展開しているSIMカードを、
格安Simと呼んでいる風潮があります。

(明確な定義はなさそう)


利用者目線での大手キャリアとMVNOの違い

では、
大手キャリアと契約を結ぶのと、MVNOを選ぶのとでは
利用者目線でどのような差が生じるのか。
それは、通信速度です。
特に平日昼間なんかの混雑時間帯。

 

格安SIMであっても、

通信に利用するのはあくまでも大手キャリアの回線です。

そのため、
利用可能エリアは大手キャリアと相違ありません。
しかし、
MVNOは回線の一部の能力しか使うことができないため、
混雑時には通信量が飽和し、
速度が低下してしまう傾向があります。


auMVNOの特徴

auと茸/白犬の間には、通話時に利用するネットワークに違いがあります。
スマホが利用する通信ネットワークには、主に3G回線とLTE回線がありますが、
それぞれの用途は↓↓こんな感じ↓↓です。

 

〜茸と白犬の場合〜
 ・3G : 音声通話 + データ通信
 ・LTE : データ通信

 

一方、auでは、voLTEというサービス(機能?)を展開しています。
これは、
データ通信に利用していたLTE回線を用いて、音声通話をするサービスです。

 

au voLTEの場合〜
 ・3G : データ通信
 ・LTE : データ通信 + 音声通話

 

もちろん、voLTEに対応していない比較的古い機種は
茸/白犬と同じ3G回線を用いて音声通話をしているっぽいです。


■本■

国内版zenfone3と海外版zenfone3の違い

発売当初、
国内版と海外版の間に、利用上の差はほぼ無いと言われておりました。
しかし、国内版が発売された直後、
海外版にアップデートが施され、

voLTEが使えなくなりました。

 

- 2016/10/12 まで -

・国内版:voLTE利用可

・海外版:voLTE利用可

 

- 2016/10/13ファームウェア適用後 -

・国内版:voLTE利用可

海外版:voLTE利用不可

 

 

2016/10/13に降ってきたアップデートが未適用な状態を維持すれば、

本記事のような懸念を抱く必要なく、格安SIMを利用することができますが、

セキュリティ等その他諸々の事由から、

アップデートは素直に適用するのが良いでしょう。

なので、

海外版zenfone 3での格安SIM利用にあたっては、

音声通話用SIMにvoLTE用SIMを選ばないようにする必要があります。

 

zenfone3のDSDS

音声通話SIMの選択に気をつけなければいけないのは、

zenfone3のDSDSの性質に関係しています。

 

zenfone3はDSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)に対応しています。

これは、2つのSIMカードを挿入して利用できる機能です。

 

しかし、注意点が一つあります。

それは、SIMカードを二枚挿した状態であっても、

LTE(4G)回線を使えるのは片方のSIMカードのみという点です。

海外版zenfone3は、voLTE非対応のため、

音声通話用SIMは常に3G回線に固定されます。

つまり、SIMカード2枚挿し時の各々の役割は下記に固定されます。

 

・音声通話用SIM:3G回線固定

・データ通信用SIM:LTE(4G)回線 + 3G回線

 

この状態を作り出せるSIMカードの組み合わせであれば、

音声通話・データ通信ともに可能

そうでなければ、

音声通話ができなくなる、、、

というイメージです。

 

voLTE用SIMの具体例は? 

 例:mineo, UQ mobile

 

au系SIM契約時にはvoLTE対応/非対応をチェックすべし

voLTEは音声通話に関わるシステムであるため、

海外版zenfone 3にvoLTE用SIMをぶっ刺しても、

データ通信onlyの運用であれば問題ないのでしょうか。

その答えを示唆する書き込みがありました。

価格.com - 『海外版のZenofone3の通話について』 ASUS ZenFone 3 SIMフリー のクチコミ掲示板

仮に、この書き込みが正であるならば、

海外版zenfone 3(voLTE非対応)に限っては、

voLTE SIMをぶっ刺しても、データ通信だけはできるみたいです。

とはいえ、

voLTE非対応端末に敢えてvoLTE SIMを挿すことのメリットは薄いため、

特段理由がなければ、voLTE非対応SIMを選ぶのが無難です。

 

mineoの場合

mineoは茸回線SIM(Dタイプ)とau回線SIM(Aタイプ)を

選べるようになっており、Aタイプを選択すると、

さらに、「通常SIM(voLTE非対応)」と「au voLTE対応SIM」を選べるみたいです。

海外版のzenfone 3でmineoを利用する場合、

データ通信only(シングル)であっても、

音声通話あり(デュアル)であっても、

voLTE非対応の通常SIMを選ぶのがベターです。

 

 

UQモバイルの場合

UQモバイルでは、

LTE用SIM(voLTE非対応)」と「voLTE用マルチSIM」が利用可能のようです。

海外版のzenfone 3で利用するならば、

LTE用SIM(voLTE非対応)」がベターです。

 

■■結

海外版zenfone3では、非voLTE SIMを使う

結論はただ一つ。

「非voLTE用SIMを選べば、多分おk」です。

 

(例)選ぶべきSIMカード

■mineo

 ○ : microSIM, nanoSim

 ✕: auVoLTE対応SIM

UQモバイル

 ○ : LTE用microSIM, LTE用nanoSIM

 ✕ : VoLTE用マルチSIM

 

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(参考)au VoLTE SIMと他社系SIMをDSDSする場合

特別な理由等で、

海外版zonfone3にVoLTE SIMを挿す必要がある場合、

下記の組み合わせでのみ、音声通話が可能です。

 

音声通話:他社系SIM データ通信:au系VoLTE SIM

 :他社系SIM・・・・・3G固定 で音声通話

 :au系VoLTE SIM・・・LTE(4G) + 3G でデータ通信

  →音声通話・データ通信ともにOK

 

ダメな組み合わせがこれです。 

音声通話:au系VoLTE SIM データ通信:他社系SIM

   :au系VoLTE SIM・・・・・3G でデータ通信のみ可

   :他社系SIM・・・・・・LTE(4G) + 3G でデータ通信

     →音声通話できない